読書感想文を書く際、適切な文字数をどう設定すれば良いのか悩むことが多いですね。
指定された原稿用紙を満たすのが難しいこともありますし、文字数が少ないと指摘を受けることもあります。
適切な文字数の基準を把握することは非常に重要です。
今回は、小学生から高校生まで役立つ読書感想文の理想的な文字数についてご紹介します。
また、文字数が足りない場合の対処法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
読書感想文の理想的な文字数
読書感想文を書く際には、あらかじめ定められた文字数を守ることが大切です。
多くの学校では原稿用紙の枚数が指定されていますが、指定がない場合もあります。
そんな時は、青少年読書感想文全国コンクールの基準を参考にすると良いでしょう。
青少年読書感想文全国コンクールでは、次のように文字数が定められています。
- 小学校低学年(1、2年生):最大800字(約2枚/40行)
- 小学校中学年(3、4年生):最大1,200字(約3枚/60行)
- 小学校高学年(5、6年生):最大1,200字(約3枚/60行)
- 中学生:最大2,000字(約5枚/100行)
- 高校生:最大2,000字(約5枚/100行)
文字数の計算方法
一般の学校の課題ではそこまで厳密に文字数を計算する必要はありませんが、コンクールに提出する際は正確な文字数の計算が求められます。
以下の点に注意してください。
- タイトル、学校名、氏名は文字数に含めません。
- 句読点も1文字として数えます。
- 改行の空白も文字数に含めます。
例として、小学校低学年で800文字を基準にする場合、タイトルと名前を除いた行で文字数を計算します。
これにより、原稿用紙を最適に使用できます。
読書感想文の適切な文字数について
読書感想文を書くとき、何文字書けばいいのか迷うことはよくあります。
評価を特に気にしない場合は、「とりあえず書いて提出すればいい」と思うかもしれませんが、一般的に以下の文字数が目安とされています。
- 小学校低学年(原稿用紙2枚/800字):600字以上(30行以上)
- 小学校中学年(原稿用紙3枚/1,200字):900字以上(45行以上)
- 小学校高学年(原稿用紙3枚/1,200字):900字以上(45行以上)
- 中学生(原稿用紙5枚/2,000字):1,500字以上(75行以上)
- 高校生(原稿用紙5枚/2,000字):1,500字以上(75行以上)
教員によって求められる文字数が異なることがあるため、不安な場合は事前に確認しておくと安心です。
高評価を目指す場合
より高い評価を求める場合、指定文字数の75%だけでは少し少ないかもしれません。
一般に文字数が多い方が評価されやすいですから、指定文字数の90%以上を目標にすると良いでしょう。
- 小学校低学年(原稿用紙2枚/800字):720字以上(36行以上)
- 小学校中学年(原稿用紙3枚/1,200字):1,080字以上(54行以上)
- 小学校高学年(原稿用紙3枚/1,200字):1,080字以上(54行以上)
- 中学生(原稿用紙5枚/2,000字):1,800字以上(90行以上)
- 高校生(原稿用紙5枚/2,000字):1,800字以上(90行以上)
コンクールでの受賞を目指す場合
賞を目指す場合は、文字数をさらに増やして、指定文字数の95%程度を目標にすると良いでしょう。
- 小学校低学年(原稿用紙2枚/800字):760文字(38行)
- 小学校中学年(原稿用紙3枚/1,200字):1,140文字(57行)
- 小学校高学年(原稿用紙3枚/1,200字):1,140文字(57行)
- 中学生(原稿用紙5枚/2,000字):1,900文字(95行)
- 高校生(原稿用紙5枚/2,000字):1,900文字(95行)
ただし、文字数だけでなく、内容の質も非常に重要です。
受賞傾向を理解するためには、過去の受賞作品を研究することが役立ちます。
読書感想文の文字数が足りない時の対応策
「まだ原稿用紙にスペースが残っています…」
読書感想文を書いていると、時々文字数が足りずに余白が残ることがありますよね。
ここでは、簡単に文字数を増やす方法をいくつかご紹介します。
本の内容を詳しく要約する
「とにかく文字数を増やしたい」と考えている方は、物語の詳細な要約を行うことをお勧めします。
登場人物のセリフを積極的に引用することで、効率よく文字数を増やすことができます。
ただし、この方法を過度に使うと、文章が冗長になりすぎる可能性があるので注意が必要です。
印象深いシーンを詳しく記述する
文字数が100文字程度足りない場合は、印象に残ったシーンの詳細な記述を加えると良いでしょう。
たとえば、「この作品で特に印象的だったのは、〇〇が△△を行うシーンです。この場面では、〇〇がどのように△△を行ったのかが細かく描かれており、私は〇〇と感じました」と書くことができます。
文章が少し不自然に感じられることもありますが、大きく心配する必要はありません。
より高い評価を得るための追加内容
さらに評価を高めたい場合は、自身の経験や教訓、仮に自分がその状況にいたらどうするかといった内容を加えると効果的です。
例えば、「以前私も主人公と同じような経験をしたことがあり、その時〇〇と感じ、〇〇と考えました。そのため、主人公の気持ちが非常によく理解できます」といった具体例を挙げることができます。
「このシーンから〇〇の重要性を改めて感じ、〇〇である理由を理解しました」といった教訓や、「もし私がその場にいたら、〇〇のように行動したでしょう。その理由は〇〇です」といった想像上の行動を述べるのも一つの方法です。
これらのテクニックを駆使して、必要な文字数を確保してください。
それでもまだ文字数が足りない場合は、さらにいくつか印象深いシーンを追加するのがおすすめです。
文章を充実させる方法
文章を少し長くするためには、シンプルな表現を長めのフレーズに変えたり、追加情報を挿入する方法が効果的です。
例えば、以下のように表現を変えてみましょう。
- 「感動しました」を「涙が止まらないほど深く感動しました」、「心が震えるほど感動しました」、「その行動に感動の涙を流しました」と変更。
- 「驚きました」を「信じられないほど驚きました」、「驚きで一時本を置いてしまいました」、「思わず息をのむような展開でした」と変更。
- 「面白かったです」を「予測不可能な展開に心を奪われました」、「その場面のユーモアに心から笑いました」、「思わず笑みがこぼれるほど面白かったです」と変更。
このように単純な「感動しました」「驚きました」「面白かったです」といった表現をアレンジすることで、簡単に文字数を増やすことができます。
文字数を増やすための具体的な方法
文字数をもう少し増やしたいときには、以下の方法が役立ちます。
- 文章に改行を追加する。
- 長い文を複数の文に分ける。
- 読点の使用を増やす。
文章に改行を加えることで、視覚的にも文章が長く見え、文字数も自然と増えます。
もし「ここは改行しても問題ないかも」と感じたら、試してみると良いでしょう。
また、以下のように文を分割することも効果的です。
例:「主人公が〇〇した時、私は本当に驚き、その能力に感心しました。」を「主人公が〇〇した時、私は本当に驚きました。その能力に感心したのです。」と分けることで、自然と文章が長くなります。
文字数を削減する方法
「文字数が多すぎて減らしたい」という時に役立つ手法を紹介します。
- 丁寧語や敬語をより簡潔な口語形に変える。
- 不必要な読点を削除する。
- 複数の段落を一つにまとめる。
- 二つの文を一つに統合する。
- 長い表現を短い言葉に置き換える。
特に、敬語を簡素な表現に変えることで、効率的に文字数を減らすことができます。
また、大幅に文字数を削る必要がある場合は、内容の一部をカットすることも検討してください。
読書感想文の書き方についてのアドバイス
読書感想文を書く際は、初めは完璧を目指さず、30%の完成度からスタートしましょう。
特に完璧を求めがちな子どもたちには、このアプローチが筆を進める助けになるはずです。
初めに思いついたアイディアを箇条書きでメモしてください。
例えば、
- 〇〇のシーンが印象的だった、〇〇が素晴らしいと感じた。
- もし自分が主人公だったら、〇〇のように行動したいと思う。
- 登場人物の〇〇な特徴が好きで、真似したいと考えている。
- この本で最も重要だと思う点は〇〇だ。その理由は…
これらの初期アイディアをもとに、読書感想文を整理し、完成させることができます。
一般的な構成は以下の通りです。
- タイトル
- 本を選んだ理由
- 要約
- 主要な感動した場面(1〜3つ)
- まとめ
下書き作成の際には、可能であればスマートフォンやパソコンを活用することをお勧めします。
これにより、追加や編集、文字数の調整が容易になり、特にパソコンでは文字数カウント機能が備わっていることが多く、これを利用することも有効です。
読書感想文の文字数について
一般的に、全体の75%の文字数で十分ですが、高い評価を目指す場合は90%以上を書くことを目指しましょう。
文字数が不足している時は、表現を工夫したり、改行を追加することで簡単に増やすことができます。
また、印象深いシーンやその感想を追加するのも効果的です。
この情報がお役に立てれば幸いです。